産まれた瞬間から"ゴール(死)"に向かって進んでいく。。。
それはみんなに同じで、その長さが違うだけ・・・
そんなことは知っている。
だけど、どうしてそこにこんなにも色んなものが詰まっているんだろ。
答えなんて出ないのに、
命について、そのたくましい輝きを見せつけられるたび、
真剣に考えてしまう。
ICUで執刀医の先生とそんなことを話した。
奏祐の心臓は心室の真ん中の壁にどかーんとおっきな穴があいていて、
それがいわゆる「心室中隔欠損症」。
これが原因で普通なら血圧が右室20/左室100のところ、
右室100/左室100で保ってしまう。
血液の漏れは56%。
半分以上が漏れている。
それが原因で、心臓だけにとどまらず様々なところへ合併症を
引き起こしてしまう。
産まれてからずっと、24時間はしりっぱなし、
しかも通常の人が0kgの負荷だったとしたら、その5倍、5kgの負荷を背負って。。。
そんな表現で心臓と肺への負担についてお話してくださいました。
でも・・・
この「異常」、現在の世の中だから「異常」なんだそう・・・
???
つまり・・・
現在の地球上の酸素濃度は21%。
でも、地球の歴史の中では、酸素濃度は常に変動していて、
もっと酸素がうすかった時代があったり、濃かった時代があったり・・・
私たちの今の体はこの21%の酸素濃度のこの世の中に合うように出来ているんだけど、
それがちょっと違う時代で止まってしまっているのが奏祐の心臓。
別に奏祐だけの話ではなくて、他にも色々な心臓病がある。
でも、それだって時代がちがったら「正常」だった可能性は高いのだ。
なにが異常で何が正常かなんて、その時その時の時代や状況が決めるもの。
心臓に穴が開いていないと生きていけない時代もあったり、
不整脈がないとだめな時代があったりもするのだ。
ちなみに、生きている環境によるところも多い。
その証拠に・・・
心房中隔欠損→くじらさん なんだそう。
水深3000mとかまでもぐった日には、肺は一気に押しつぶされてしまう。
それでも大丈夫なように、心房の壁に穴をあけてある。
そして不整脈がないとダメなのはとりさん。
高度1万メートルなんて飛行機みたいな世界を飛ぶ鳥が、実際にいるのだけど、
その子たちは不整脈じゃないと不正解。
お腹の中で胎児は進化をたどるなんて言われているけれど、
そのどこかで進化完了と想いこんじゃったのでしょうか???
なぜだか人間としては不完全な状態で出てきちゃったんですね(^^;)
先生に言わせると、疾患のある心臓の状態を色々調べると、
他の動物の心臓に当てはまることが多いそうです。
ということで奏祐くんの心臓さんはどちらさんでしょう?
と先生におたずねしたところ・・・
「トカゲさん」だそうです(^^;)
勉強あんまり好きじゃなかったはずなのに、こんな話は大好きで、
場所がICUだということもすっかり忘れて先生と話しこんでしまいました(^^;)
もしかして時代が違うかったら、奏祐の心臓が正解で私の心臓が不正解(^^;)
緊急手術で心臓に穴を開けなくちゃいけない・・・なんてことが起こりうるわけですね(^^;)
今までの長い地球の歴史の中で起こってきたような変動が起こる時、
その時に同じような人間ばっかりだったら・・・
人類は絶滅してしまいます。
遺伝子は賢いので、変動に耐えうることができるよう、違った人間も作り出すのだそうです。
(うちのぼっちゃんは21トリソミーでもありますので、神様からえらい役割を頂いたんですね☆)
それが遺伝子の多様性なんだとかなんだとか・・・
語弊があるかもしれませんが・・・
でも、それって親にとってはびっくりなことが多々あるわけで・・・
何にもないに越したこたぁないはずなんですけどね(^^)
でも、どんな子も、必要とされて産まれてきているんです。
生物学的にも。
だから「なんでやろ?」なんて疑問がもしうまれたとしたら・・・
それは愚問です☆
必要とされ、その形で産まれてきたのですから、すべてを受け入れて、
大切にしましょう。
そういうことらしいです☆
(少し前のお話だし結構難しかったので記憶がすこーし薄れていて間違っていることがあったら
ごめんなさい。でも、だいたいこういうことです☆)
ちなみに・・・
21トリソミーの私の息子。
21番目の染色体が3つ。
「ヒトより1つ多いのですが・・・
その1つになにが詰め込まれているのでしょう・・・
知っていますか?」
先生に尋ねられました。
答えは
「しあわせ」
なんだそうです。
親である私たちはすでに実感しています。
沢山大変なこともありますが、そうです。
この子の中には幸せが沢山詰まっています☆
私たちにそれをくれるもんですから、なくなりやしないかと心配になりますが、
そんなことはありません。
大変な手術を乗り越えた息子。
あとは元気元気に復活するだけ♪
これからが、とっても楽しみです。
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