ことばをひきだす

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2012/05/09

GWあけてすぐ始まったST(Speech Therapy)。
初めてお会いした先生は、ニコニコ笑顔がやさしい女性。

「言語」という言葉が意味するとおり、
そこそこの発語があってこそ出来るリハビリだと思っていた私。

なぜ、まだまだ赤ちゃんといっても過言ではないくらいの奏祐に、
(もうすぐ2歳だけど、1歳くらいのところ)
本当に必要なタイミングなのだろうか?
どんなことするのかな???
なんて、不思議がぐるぐる頭をめぐっていました。

そして、お部屋に入ってすぐ、アンケート用紙を渡されました。
表現力は豊かで、コミュニケーションは取れるものの・・・
言葉としての会話は、もちろんまだまだ成立しない奏祐。

アンケート用紙3枚のうち、2枚のほとんどが空欄になってしまいました。
そこで、母としてはまた不思議が繰り返すのです。

2語文話せる。
とか、まるでそれは「会話が出来る子供」を対象としているようなアンケート。
それってやっぱり時期尚早?!

でも、ちがいました。

ほとんど空欄のアンケートを元に、奏祐の遊ぶ様子を見ながら、
日常に根ざして、私への聞き取りが始まり、
私の「不思議くるくる」も自然と解消していきました。



奏祐は、以前「ぱぱ、まま、まんま、ちゃっちゃ、バイバイ」など、簡単な言葉を
話しかけていました。

うれしくって、日常の中に散らばっているあらゆる単語を、
ゆっくりと発音しながら、教えよう教えようとしていましたが、
指差しが主となり、体の動きが活発になるにつれ、
言葉が出なくなっていきました。
かといって、理解が出来なくなったのかというと違います。

以前より確実に、状況や会話を理解しています。
それの証拠に、表現がとても豊かになり、コミュニケーションはむしろ以前より
スムーズになっていきました。

「なんでやろ???もし、おはなしできなかったらどうしよ・・・」

表現力がついたことで、言葉への必要性や興味が薄れたのだとしたらと考えると、
とっても不安になった時期もあります。

せっかくなので、先生にそのこともすべてお話してみました。
すると、こんな答えが返ってきました。

「奏祐くんは、今、たくさん体を動かすことが出来るようになったことが
うれしくって楽しくって仕方ないんだと思います。
周りのことをとてもよく観察していて、言葉ではないけれど、まねをしたり
しながらコミュニケーションをとるための表現力をたくさんつけています。
今は無理にしゃべらせようしゃべらせようとするのではなく、
ゆっくりやさしく丁寧に言葉を添えながら、奏祐くんの動きを尊重して
出来る限りそれに付き合ってあげてください。」


日々の中にたっぷり詰まっている言葉とそれをはぐくむためのチャンス。
それは瞬間瞬間に散らばっていて、それに私たちが気づくことがまず大事。

それに、言葉を無理に発音させる事だけが、言葉を引き出すための手段ではない
ということにも、気づかなくちゃなりません。

ゆっくり丁寧にひとつひとつを伝えること。

話せるとか話せないとかではないのです。

心を通わせながらそれはいつか実になると信じて、
まずは、コミュニケーションがとても大切で楽しいことなのだということを
たくさん体験させてあげることが大事なのかなぁと思いました。


そして、それなら、生まれたその日からでも、おうちでみんなで
取り組むことが出来るなと、身近に感じましたし、少しほっとしました。


療育センターの通園施設に母子通園していたこと。
それをしっかりと基本の土台として保育園にいけたこと。
大好きな絵本を何度も何度も繰り返し、色々なアプローチに
変えながら読んだりしたこと。
それから、このGWに自然とたくさん触れ合いながら、
広々とした環境ですごせたこと。

これらの体験が確実に奏祐の心も体も豊かにし、
栄養になってくれています。

実感としてそばで感じられる毎日がとっても幸せ。


最後に・・・
しつこくなりますが、絵本というアイテム。
これはやっぱりすばらしいと思います。

毎月1冊ずつ決められた本が送られてくるシステムも素敵だけれど、
私はお母さんやご家族のみなさんに、
我が子のために読んであげたい、一緒に読みたいと、
心をこめて読める1冊を選んであげてほしいなと思います。

そういうプロセスって、見えないようだけど、
子供は敏感にちゃんと感じ取ってくれたりするものですよね♪

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